
LIFE Pilates Studio
ヨガとピラティスの違い
ヨガとピラティスは一緒のスタジオで提供されていることが多いです。これは運動が似ているというよりも、ヨガとマットピラティスは行う為の条件が一緒だからです(マット一つあればできる)。その為お互いメソッドが近いということではありません。一説ではジョセフが『ピラティス』を作る時にさまざまな運動を参考にし、その一つの中にヨガがあったと言われています。ですがヨガとピラティスは全く異なる考え方を持ったメソッドです。
現在日本で行われているヨガとピラティスは両方とも『フィットネス』として浸透しています。ヨガは元々『瞑想』が目的であり各ポーズは身体を通して瞑想に導く為にあります。ピラティスも元々の名前は『コントロロジー』という名前がついていました。重力下でどのように身体を扱うかという『学問』とジョセフは言っています。
両方とも単なる運動という枠で収まるものではなかったのですが、日本で最初に大々的に提供したのがフィットネスクラブでした。その為本質的な要素よりも運動としての部分だけがフォーカスされ『フィットネス』として認知されるようになりました。ここからはヨガとピラティスの特徴を『身体的な部分』と『心に及ぼす部分』の両方に分けて説明していきます。
まずヨガは『心のさざなみを抑える』ことを目的としています。身体的な部分よりも心に及ぼす部分を重視しています。ヨガの考え方ではなるべく心をプラスマイナス0の状態を理想としています。ネガティブでもなくポジティブでもない心が中間位の状態です。そうすることで気分に波を作らず、何者にも左右されない常に『自分』でいられる状態を理想としています。
ヨガのポーズを運動として分析するとストレッチがメイン成分です。心の緊張は体の緊張でもあります。身体を柔らかくすることで心をほぐし瞑想状態に持っていきます。もちろんヨガの種類によってはバランス感覚が必要な難しいポーズもありますが、体のバランス=心のバランス と置き換えているところは一緒です。
次にピラティスですが著書で古代ローマの格言『健全なる精神は健全なる肉体に宿る』を例に出しています。ジョセフピラティスは幼い頃から病気を持ち、それを運動で克服してきました。その中で身体的に快適であること、冷静な頭脳、精神的な安らぎ、はピラティスを行うことで得られる計り知れない価値だと言っています。
健康=本来あるべき自然な状態だと書いています。人間を動物として見た時に現代人の生活様式は健康とかけ離れた状態となります。長時間の座り、ほとんど動かない、仕事のプレッシャーなど本来の『人間としての機能』が失われてしまっています。ピラティスはこの失われた機能を取り戻すことを目的に作られています。それによって健全なマインド(思考)とスピリット(精神)を取り戻せるとしています。
ヨガとピラティスの共通点は身体だけではなく『心』の変化に重きを置いているところです。身体と心の結びつきを理解している為単なる運動としての効果だけではなく『生き方』まで考えられたメソッドとなっています。