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  • 執筆者の写真篤史 高橋

股関節の「詰まり」と機能



こんにちは!LIFEPilatesStudioの高橋です。

今日は季節外れの温かい一日ですね。先週も暖かい日がありましたが今年は暖冬なのでしょうか?

あたたかくても翌日が寒いと体幹気温は下がるし気持ち的にも「寒い思いをした」と感じるため一定の気温で寒い日が続くよりも寒い気がします。こんな時は暖かいコーヒーを飲みながらブログを書くに限りますね。



本日は股関節についてです。骨盤の動きの解明にはまった後は連動する股関節がやはり大切だということでこちらのテーマにしました。というか骨盤が固くて動かない方に股関節のワークをしたら動き出したため、当たり前のことですが隣接した関節の影響はもろに受けるなと感じた次第です。


そして股関節の運動を評価するときに大転子の動きが分かりやすいため指標にしていました。ですがそれだけで評価していると大腿骨頭の動きを見落とすことがよくあり、外旋ではなくて外転をクライアントさんにさせていたこともありました。そこからの発見と気づきも書いていきます。


これは私の失敗として大転子の向きにフォーカスすることは大腿骨の向きを評価するにはいいのですが、動きの評価には不向きな気がします。いわゆる「転がり」に対しての「滑り」は股関節の中で起きるため改めて股関節の中で起きていること、そこにたいして筋がどのように働きをしているか見ていきます。


まず股関節の安定に影響が大きいのが靭帯による支えです。腸骨大腿靭帯、座骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯が骨球を覆うようにして支えています。この機構は股関節の内外旋方向の制動、骨頭の前方変位の制動をしています。この関節包、靭帯による安定が一番強いようです。


この3つの靭帯がすべて緩むのが外旋、外転、屈曲「緩みの肢位」です。ピラティスではおなじみのフロッグポジションです。緊張させるポジションは外転、内旋、伸展位です。ピラティスのランジの時に似た形になりますが、筋力で保持し、可動域を出してストレッチをするわけではないのでこれではあまり伸びません。むしろヨガのように少し関節によりかかるようなイメージでランジをした方がよく伸びます。


骨頭の関節面を一番覆うのは「緩みの肢位」です。骨の構造で安定しているポジションといえます。

外転、内旋、伸展位は靭帯でロックをしている状態です。骨頭は人体によって関節の中に押し込まれた状態となります。ですので安定はするけど動きにくい状態ともいえます。


股関節は屈曲時に大腿骨は内旋し、関節として適合した位置を保ちます。逆に伸展したときは外旋します。姿勢の評価にでてくる骨連動でも前傾=内旋 後傾=外旋 の連鎖が起きてきます。


内旋したときは大腿骨頭は後ろに滑らなくてはなりません。そうしないと骨頭が関節唇に当たってしまうからです(インピンジメント)。同じく外旋の場合は前方への滑りが必要です。

実際には当たらなくともう「詰まってる」「固い」という感覚が出てそれ以上関節は動けなくなります。



ですので股関節を機能的に動かすためには


関節包、靭帯による安定機能の最大化が必要。その為に動きの阻害をしている要素をなくす。


阻害要素


○正しくない姿勢による筋肉の拘縮、弱体化

○隣接関節の異常

○靭帯の拘縮


などが考えられます。



●改善のために


股関節がしっかり動いているかの指標は様々ですが、個人的には骨連動が起きているか。というのを一つの評価としています。

骨盤を前傾させたときに大腿骨の内旋がでるか、後傾したときに外旋が出るか。大転子の動きで判断できます。身体が柔らかくても大転子に動きが出ていないと固まっている可能性が高いです。


またはクラムをさせたときにどこに効くかによってその方の強い側が分かります。大腿筋膜張筋が使われてしまうと元々内旋が強い。大腿二頭筋が使われてしまうと外旋が強いです。


股関節90度屈曲位では座骨近くの臀部に感覚が出ます。

45度屈曲位では後側部に使った感覚が出ます。深層外旋と大殿筋下部に効くとここを使った感覚がします。


筋による安定は深層外旋筋と中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋が関与します。(内転筋はこれらの筋の拮抗筋として働く為こちらも大事です。特に内旋に変位した場合は2次的に内転筋にも緊張性の拘縮が入ります)。


中殿筋後部繊維は後側部から大腿骨頭を安定させ、中殿筋前部、小殿筋、大腿筋膜張筋は前側部から大腿骨頭を安定させます。


両方からの力が一定であれば大腿骨頭の滑りも滑らかになりますが、後側部が強いと(大腿骨外旋)前方滑りが足りず、前側部が強いと(大腿骨内旋)後方滑りが足りず「詰まり」が出てきます。


そのため改善には中殿筋後部繊維、中殿筋前部繊維、小殿筋、大腿筋膜張筋の筋バランスがとても大切になります。


ここの筋緊張はこのあと下肢に続き足裏のアーチまでつながります。足裏のアライメントまで癖がついている場合(強い回内足、回外足)は足のアライメントと修正と同時進行で改善しないと期待する効果が出ない場合があります。2次的な拘縮、姿勢変化が出ている場合はそちらの緊張を抜いてからでないと成果が出ない場合が多いんです。


ですので股関節の機能改善をするときは上記した臀筋の調整+下肢のアライメント調整が必要ではないかと予想されます。

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