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執筆者の写真篤史 高橋

骨盤の動き 考察



こんにちは!LIFEPilatesStudioの高橋です。

最近の自主練習は決まったメニューをやるのではなく、その時体の状態を見てそれを改善させるようにして行っています。そのほうが自分にとっての新たな発見が多く有意義な時間を過ごせます。

反復も無駄に脳が働くことなく、マインドフルな状態を作りやすいのですが最近はまた勉強にはまっているので自分の体を試しながら学びになればと思っています。

今日はその勉強の中から骨盤の動きについて考察していきます。



骨盤は左右の寛骨と真ん中の仙骨の3つの骨の集合体です。


よく協議になるのがこれらの骨をつなぐ関節、仙腸関節です。何が協議になるのかというと動く、動かないが論点になっています。


西洋医学をベースとした解剖学では「可動性はほとんどない」「あっても1㎜程度」としていることが多いです。


これが整体であったり古武術、古来からの手技療法の世界では「可動性があり重要」としていることが多くなります。


私の考えではかなり動く関節だと思います。

私のセッションでは整体の知識も取り入れていて、その考え方に「女性は出産という役目があり、元々動く構造。男性は可動性が少ない」という風に記述してありました。


実際にクライアントでも女性は明らかに骨盤幅が変わり動きが見られます。男性は固い方が多いですが私自身かなり動くため練習すればある程度は動く、という認識です。


この骨盤による動きがある分、女性のほうが体が柔らかい、男性は体が固いという認識が広まったのではないでしょうか。


西洋医学ベースの解剖学は遺体を調べての場合が多いため、もしくは男性で調べたために骨盤は不動という結果になったのではないかとにらんでいます。


ですのでこの後の骨盤の記述は動くことを前提に書かせていただいています。



骨盤の動きは仙骨の前傾(ニューテンション)による寛骨の上方回旋と、仙骨の後傾(カウンターニューテンション)による寛骨の下方回旋があります。


その二つの組み合わせともいえるのが骨盤の回旋です。片側の寛骨は上方回旋、もう片方は下方回旋します。


この動きにより股関節から足までは下方性の運動連鎖が生まれます。今回は骨盤のみに焦点を当てるので運動連鎖については他のブログをご覧ください。



仙骨をニューテンションさせる筋肉の中でも主役となるのが多裂筋です。インナーマッスルのイメージが強いのは幾層にもなる背骨の背面の筋肉の中でも深層に位置する為です。

背骨全体につく筋ですが腰椎4,5番の位置では一番表層になり、かなり力の強い筋になります。ここが機能せず骨盤が後傾している方は非常に多くみられます。

大体その場合は筋膜でつながりがあり、強力な骨盤の後傾作用のあるハムストリングが短縮性収縮をしていることがほとんどです。


多裂筋を仙骨の前傾筋とすると仙骨の後傾筋は骨盤底筋群になります。骨盤底筋は筋の走行をたどると股関節の外旋筋(深層外旋六筋)まで含めることができます。

多裂筋の短縮性の緊張が強い場合は骨盤底筋群が緩み、外旋筋も伸ばされるため股関節は内旋します。



姿勢の評価の時にはよく用いられる骨盤の前傾には


短縮した 四頭筋、腸腰筋、脊柱起立筋  伸張した ハムストリングス、腹筋群、臀筋群


骨盤の後傾には


短縮した ハムストリングス、腹筋群、臀筋群  伸張した 四頭筋、腸腰筋、脊柱起立筋



が一般的な考え方ですがし、インナーマッスルという視点を加えると多裂筋と骨盤底筋群の関係性も付け加えるとより改善には効果的です。



そして股関節とも連動関係にあります。特に股関節の内旋と外旋では寛骨が真逆の動きを示します。

立位姿勢では股関節の内旋筋による骨盤の前傾が起き、外旋筋による骨盤の後傾が起きます。ですが実際には骨盤の後傾位では重心のバランスを股関節でとるため、大転子が突出し、内旋します。このパターンのほうが日本人の女性では圧倒的に多いです。


改善には仙骨の前傾と股関節屈筋である腸腰筋の収縮が必要です。後傾位ですが股関節は内旋なので内旋筋群のストレッチ、リリースと臀筋群の強化が必要になります。※臀筋は固くなっていることが多いのでリリースしたほうがいいのかは現在調査中です。そして内旋筋群も短縮性の方がいいのではという見解もあります。この辺はまた追記したいと思います。


内外腹斜筋も骨盤の安定には必要ですが前後のバランスというよりも左右の安定性に関与している場合が多いので今回は骨盤の前傾後傾の筋に絞って書かせていただきました。


まだ私自身で姿勢の保持という観点ではなぞも多いのでわかり次第追記していきたいと考えています。

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